・京都編解決後の燐勝京都デート
折角の地元なんだから案内してくれよ!って屈託なく言う燐と、ちょっと微妙な顔する坊。坊の表情見て(やっぱ俺とじゃ嫌だよな)ってネガ思考発動して、やっぱり今のなし!って言い出す燐に溜息付いて嫌とは言うとらんやろって返す坊。都合よく他の面子は不参加。
寺や神社を大人しく眺める燐ではないので京都タワーとか新京極とか。あと料理好きだし錦市場とか。土産物屋ではしゃぐ燐をみて坊も珍しく微笑したりするから余計嬉しくなる燐。これも美味そう!ちょっと買ってくる!お前どんだけ土産買うつもりやねんって会話しながらちょっと距離の離れる二人。
買い物終えて坊のとこ戻ろうとした燐の耳に届く見知らぬ他人の声。ちょおあれ祟り寺の子やないの。ほんまや東京へ行ったやなかったの。なんやけったいな頭して。ほらこないだん夜に洛北でなんや騒動あったらしいやないの。祟り寺がまたなんぞしたんとちゃうの。かなんわぁ。一瞬思考フリーズ燐。
何なんだよあんたら!勝呂が何したってんだ!って噛み付く燐の頭を後ろからガッて押さえて、えろうすんません!て頭下げる坊。鼻白んだ他人置き去りに燐を引っ張ってく。お前あんな言わせといていいのかよ!しゃーないやろ、不浄王のこともあったんや。予想はしとったわ。
最初に勝呂が渋った本当の理由にやっと気づいた燐。ごめ、俺。謝んなや。言わんかった俺も悪い。せやけど今日お前とあちこち回ったのは楽しかったし、正直、お前が怒ってくれたん、嬉しかったで。耳真っ赤の坊の後ろ姿見て、愛しさとか色々こみ上げてくる燐。以上!
坊が陰口予想しながらも出かけたのは、逃げるかっこ悪い自分を燐に見せたくなかったからとか、最後は明陀の寺に案内する坊とか
・お嬢とひまわりみたいな金造で金勝
金造がニケツでお嬢をひまわり畑に連れてって、うわぁ凄いなぁ金造!てお嬢が振り向いたら金造おらんくなってて、金造?てキョロキョロするお嬢にひまわりの間から出てきて「わ!」って驚かす金造。
擬態ってやつやで。おんなじ金色やし分からんかったでしょう、ってドヤ顔。ったく、金造!ハハハすんません。っていうバカップルずっとやってればいいよ。
・河川敷でいちゃつく(ちょい切ない)二十歳しますぐ
お互いに言葉少なだったが、勝呂が隣にいて心穏やかに過ごせるだけで志摩には幸福な時間だった。それでも少しだけ欲が出て、無防備に置かれた勝呂の手にそっと自分のそれを重ねると、勝呂は一瞬身を強張らせた。志摩、と小さく勝呂が名を呼ぶ。ええですやん、ちょっとくらい。ちょっとだけです。
川の流れに視線を向けたまま静かに言えば、少し逡巡する気配があって、それから握り締めた手の強張りが消えた。せやな、と呟いた勝呂が、肩に凭れ掛かってきたので、今度は自分がびくりと身を竦めた。坊。なんや、ちょっとくらいええんやろ。…そうですね。この時間がずっと続けばいいのに、と願った。
[2回]
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