①制服勝呂と偶然の再会
「うわはははは、す、勝呂お前、高校生だったのかよっ! 絶対年上だと思ってたぜ!」
「奥村ぁ、どうしても俺に喧嘩売りたいようやなぁ…?」
②燐が働く定食屋に顔を出すようになる勝呂
「意外な才能や…」
「おい、素直に美味いって言えよ」
「言わなくていいぞ、兄ちゃん。コイツが調子に乗るからよ」
「ちょっ、おやっさん、ひどくねぇ!?」
※定食屋の主人(通称:おやっさん)は獅郎の友人で元・祓魔師。
③弟自慢を聞かされる勝呂
「はぁ!? ユキオて、奥村雪男!? お前、奥村セ…奥村君と双子でしかも兄貴やと!?」
「おい、何か引っかかる言い方じゃねぇか。まぁでもなんだ、お前も雪男のこと知ってんだな。そりゃそうだよなぁ。兄貴の俺が言うのもなんだけどさ、あいつはすっげー頭良くて、眼鏡で黒子だけど見た目もまあまあ良くて、手先も器用で、まあとにかくすっげー奴なんだよ」
「(アニバカがおる…)ああ、まあ、学年主席やしなぁ…」
「だろ、だろ? 何しろあいつは医者を目指してるんだからな!」
「え?」
(ちょお待て。ひょっとして、こいつ、何も知らんのか…? でも奥村先生と兄弟なら、養父はあの『藤本獅郎』やぞ…。祓魔師のこと、何も知らんなんて…)
「おーい、勝呂。ぼーっとなってんぞ。どうした?」
「あ…いや、何でもないわ…」
④燐と勝呂とそれぞれの父親
「…お前、修道院<ウチ>に帰っとったんとちゃうんか。どないしてん、その顔」
「ジジィに殴られた。『もっと顔見せに来やがれ』って。理不尽過ぎるだろ」
「ハハハ、かっこええなぁ」
「うるせぇなぁ。かっこよくねぇよ、あんな親父。そういう勝呂んところはどうなんだよ」
「……ウチのは、ただの腑抜けや」
「勝呂…?」
⑤志摩と子猫丸を紹介される燐
「どれどれ、坊の逢瀬のお相手はー…って、男かい!!」
「志摩くん、しーっ!」
「あいつら何だ?」
「子猫丸に志摩!? お前ら、そないなとこに隠れて何してるんや!!」
「えーと…それで、どちらさま?」
「志摩廉造と三輪子猫丸。京都から一緒に出てきた俺の幼馴染や。こっちは奥村燐」
「どうも。初めまして、奥村君」
「ちょっと、坊! 何で女の子とちゃうんですか! 坊が俺らに隠れて誰かとこそこそ会うとるなんて、てっきり可愛い彼女でも出来たんやないかと思っとったのに!」
「変な勘違いすなや! しかも誰がこそこそしてん! こそこそしとったんはお前らやろ!」
「やって坊に何ぞあったら逐一報告するよう厳命され…やっぱり何でもないです(バレたら柔兄に殺されるわ…)」
⑥もやもやする燐
「煩くしてすまんかったな、奥村。ったく、あいつら…」
「別にいーって。子猫丸はイイ奴だったし、志摩も賑やかで楽しい奴じゃん」
(でも何か面白くねーんだよなぁ。何でだ…?)
「なぁ、勝呂。あいつらはお前の幼馴染なんだろ」
「ん、せやで。ガキん頃から一緒におる連中や」
「じゃあさ、俺は? 何で俺を紹介するとき、名前だけだったんだよ?」
「え、」
「俺はさ、勝呂にとって、何だ?」
「何て…」
⑦燐覚醒と封印
「まだ何とか倶利伽羅で封印できたか…」
「ジジィ…? 俺…、今のは何だったんだ…、俺、炎が…何で…」
「燐、落ち着け。今から説明する。だから、落ち着いて俺の話を聞け」
「俺が! 俺から出た炎がっ! 勝呂を焼き殺すところだった…っ!!」
「燐っ!!」
「大丈夫ですか、勝呂君」
「奥村先生…」
「すいません、まさか兄と君が知り合いで、しかも巻き込んでしまうなんて…」
「先生、あれは、何で…」
「………」
「何でっ、サタンの青い炎がっ…!!」
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